苔の小径へ(法然院:京都)

苔に興味を持つようになって,二度目の京都。
梅雨の季節に,金地院,南禅院,法然院,蓮華寺,祇王寺,滝口寺などを訪ね,みずみずしく緑あふれる苔を楽しみました。
今回は,法然院を紹介します。

(京都 2020-KT02②:2020年 7月)

法然院へ
法然院は,今回の京都行きでのメインスポット。
苔を見るのによい場所を探すため,ガイド的な本を買ってみると,風情のある茅葺きの山門が・・・。
山門の写真に惹かれて訪ねることにしたのが法然院。
ここは,鎌倉時代の初めに法然上人が弟子達と六時礼讃を唱えられた草庵のあったところで,その後荒廃していたものが江戸時代初期に再興されたそうです。

銀閣寺側から哲学の道を少し歩くと,法然院に向かう案内板があり,ここを左折して洗心橋を渡る。
ここまで来る間でも,疏水沿いの護岸や木々が苔々しい。

橋を渡ると突き当りに案内板,ここで右折。
苔の石垣沿いに50mほどで,法然院に向かう小径が。
この道は山門へ出る裏坂で,もう少し先に総門に向かう道がある。

こちらが正式な入口。
石段を登っていくと古びた総門が。
銀閣寺側から来ると裏坂から山門に抜けられるので,総門に気が付かない可能性も。
なかなか趣きがある門なので,見落とさなくて良かった。

裏坂を上ると山門が見えてくる。
想像通りの重厚感と苔々しさ。

山門を抜けて振り返ると。

いいですね,とっても。
こちらから見た山門が本に載っていたアングル。
やはり実際に来てみると,茅葺き屋根の様子や周囲の雰囲気と併せて楽しさが数倍になりますね。

書籍
書籍

法然院が紹介されていた本はこちら。
「コケ旅」へ行こう! 産業編集センター編 2019

山門のすぐ前には白砂壇。
その先に放生池を渡る橋があって,橋の上から右手を見ると丸太が渡してある。
近づいてみると,やはり苔々しい。
池の向こうには小さいながら滝が流れ落ちている。
滝の左手には何やらねじれた木が。

近づいてみると・・・,これは凄いねじれかた。
・・・良くわかりませんが,もしかすると以前はもっと周りに木々があったのではないでしょうか?
そういえば山門の周りも,本で見たのよりも木が少なく明るい雰囲気になっているし。
2018年の台風では,京都でも大木が倒れたりしたそうですから,法然院でも被害があったのでしょうね。

放生池の横を抜けて本堂へ。
参道の左右は一面が苔で覆われていて癒しの空間です。

どこを見ても苔の生命力が感じられて感動的です。

本堂から山門に戻ってきて,白砂壇の周りにも苔の縁取りが。

山門を出て総門に向かうと,左手の墓地わきを通る小径が。
この土道の左右にも一面に苔が見られます。

法然院の参道は,朝6時から入れるとのこと。
今回は8時前後に訪れたので,人も少なくゆっくりと苔を楽しむことができました。
方丈庭園や中庭は,4月と11月の特別公開の時にしか入れませんので,機会があれば是非見てみたいものです。
台風の被害で,以前とは少し違ってしまったのかもしれませんが,充分に満足できる時間を過ごせました。

続きは,「苔の小径へ(祇王寺:京都)」で。

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