苔に興味を持つようになって,二度目の京都。
梅雨の季節に,金地院,南禅院,法然院,蓮華寺,祇王寺,滝口寺などを訪ね,みずみずしく緑あふれる苔を楽しみました。
今回は,蓮華寺を紹介します。
(京都 2020-KT02④:2020年 7月)
『 蓮華寺へ 』
蓮華寺には,これまでにも何度か訪れたことがあり,書院から静かな庭を眺めてゆっくりとした時間を過ごしていました。
ここは,江戸時代初期に洛中から移して再興された寺院で,紅葉で有名なため,その時期になると大勢の参拝者が訪れます。
叡山電車鞍馬線の八幡前駅から徒歩で10分ぐらい,
叡山電車本線の三宅八幡駅からだと徒歩で5分ちょっとです。
山門は創建当時のままと言われ,残念ながら屋根は茅葺きではなく瓦ですが趣きは十分。
中へ入ると石畳が続いていて,右手には鐘楼堂や井戸屋形,左手には石仏群があり,それらの周囲は苔景色です。
奥へ進むと拝観入口があり,中に入り書院へと。
このお寺では写真撮影に制限がありますので入口で確認したところ,
仏様へのお参りが大事であることから,それを理解したうえでの撮影をしてほしいとのこと。
また,スリッパで降りる庭や本堂の周りでの撮影はできませんので御注意を。
山門から拝観入口までの参道は撮影できますが,石仏に向かっての撮影も遠慮した方が良いかもしれません。
当然と言えばそれまでですが,どこの神社や寺院でも同じですね。
敬意を持って参拝し,苔庭を楽しませていただきたいと思います。
書院から池を中心に鑑賞する庭園で,右奥に見えるのが本堂,左手前につくばいがあります。
池奥の石組み周りの苔模様。
池に配置されている舟石。
ここにも苔が鎮座しておられます。
書院右手からスリッパに履き替えて庭に降り,板敷きの小径を本堂に向かいます。
右奥に見えているのは土蔵。
こちら向きの庭の,もふもふ感もいいですね。
池の周りにはいろいろな苔が見られますが,書院から撮影するには限界が・・・。
ひたすら眺めて記憶にとどめることにします。
何度も訪ねたことのある寺院でも,苔を目当てに訪ねてみるとこれまでと違う景色が見えてきて,誰もいない静かな書院で苔を楽しむことができました。
続きは,「苔の小径へ(滝口寺:京都)」で。